コーヒー
今日近所のスタバでちょっと休憩をしていた。
私はコーヒーが苦手なので1人でスタバに入ることはほとんどないし、近所といっても歩いて20分くらい&立地が微妙だからその店舗は2回ほどしか行ったことがない。
でも平日の昼間は人もそんなにいなくてゆっくりできた。
ふと外を見ると、この景色懐かしいなぁと思った。もちろん近所だから見知った場所ではあるのだけれど。
それとは違う思い出が蘇った。
昔、家が近い人と付き合っていた。
彼はしょっちゅう会いたがり(週1では少ないというタイプ)私は別に会わなくても全然平気だった。
何かにつけて我が家に来ようとする彼のことがだんだんめんどくさくなった。
はっきりいうと、そもそも好きじゃなかった。
だって好きな人になら、私もしょっちゅう会いたいと思うから。
でもその時の私は手痛い失恋の傷が癒えておらず、逃げるように自分を好きだと言ってくれる彼を選んでいた。
だからこそ好きになれないことがしんどかった。努力して好きにならなければ、と思っていた。
お互いの温度差がしんどい、と何度か彼に伝えたことがある。
言うのも罪悪感があったけれど、言わないとイライラが募る一方だった。
彼はわかった、とその場では言うものの何かと理由をつけて会いにくることに変わりはなかった。
一度私が風邪で体調最悪&しかも繁忙期の残業帰りに会いたいと連絡があった。
今日は勘弁してほしい、と伝えたけれどどうしても仕事の事で聞きたいことがあると言われた。
なんで同じ会社じゃないのに仕事のことを私に聞くねんと思ったけれど、私の業務の一般知識が知りたいといわれ仕事帰りにしぶしぶ近所のスタバに向かった。
彼は嬉しそうに世間話をしてきたけれど、私はもうイライラがピークで。
「結局要件て何?」と冷たく言い放った。
正直私だって口実なのは分かってたけれど。
でも私の状況よりも、彼の自分の会いたい気持ちを優先されるのにたまらなく腹がたった。
とってつけたような質問に答えたあと、「もう用事は済んだよね?本当にしんどいから帰る」と席をたった。
彼は車で送ると言ったけど「近所やし歩いて帰る」とスタスタ帰った。
彼も私と同じ方面なのに。
あのときは私も本当に余裕がなくて「なんで私のこの状況をわかってくれないの??」とばかり思っていた。
でも今思えばお互い様だったなぁって思う。
きっと彼も同じことを思っていたはず。
「なんで俺の会いたいって気持ちをわかってくれないの?」って。
ほんとにパートナーって鏡だしバランスなんだな。どんな状況であれ、そのパートナーを選んだことにはちゃんとした理由があるんだろう。
親密感の恐れなのか、私が野良猫だからなのか。どうにも息苦しくなってすぐにその付き合いに終わりを告げた。
そして自分の中でずっと黒歴史のように封印(もしくはネタ)してきた。
私の中に彼に対してずっと申し訳ないっていう罪悪感が残っていて。
でも、それを感じたくなくて思い出す時にはいつも向こうを悪者に仕立てあげていた。
今日はなぜか久し振りにきたスタバで「あぁ、あの時はそこまでして会いたいと思ってくれてたんだなぁ」って彼を思い出すことができた。
私の中の罪悪感も薄まってきたのかな。
だと、いいな。
そう考えると嫌な思い出とセットになっていたから、この店に足を運ばなかったのかもしれない。
だってコーヒーが苦手だからって、別にコーヒー以外を頼めばいいんだもんね。
今度からこのお店をもっと利用するようになるかもしれない。