真面目ですけど何か

週末は友人と会っていた。

彼女とは私が20歳のころ某雑貨店で一緒に働いていた。

 

その時の私は生真面目な性格で、仕事に関しても真面目に取り組むタイプだった。

所謂いい子ちゃん(優等生)タイプだった。

彼女は自分の思ったことをハッキリ言う性格で、明るくムードメーカーで皆から慕われていた。

でも私は彼女から

「真面目で面白みがない」

と思われていると思っていた。

事実別の子に「あの子は真面目やわ」と言っていたのを聞いたこともあった。

 

私はどこかで彼女に引け目を感じていたように思う。

そして彼女から好かれてはいない、と思っていたから私もどこかで彼女に対して苦手意識を持っていた。

 

その当時の職場の仲間は同年代が多く、皆バイトをやめてからも交流が続いていた。

彼女ともその後ずっと連絡をとっていたし皆で遊んでいた。

 

それぞれ転職や結婚、出産などでいつの間にか皆で会うことはなくなっていった。

でも彼女はいつもマメに連絡をくれていた。

 

私は不思議だった。

なんで彼女は私を誘うんだろうってどこかで思っていた。

 

数年前、私は精神的にすごくまいっていてカウンセリングを受けたり、心理学を学ぶようになった。

その中で自分の生きづらさの理由が少しづつわかり始めた。

そんな中、彼女と二人で飲む機会があった。

 

私は思い切って聞いてみた。

「私のことを苦手なタイプだと思っていたのに、どうしていつも誘ってくれるの?」

彼女は

「え、苦手じゃないよ。確かにその当時は真面目だなぁと思っていたけど。

それは自分が比べられるじゃないって勝手に思っていただけで。あなたのそういう真面目なところ、実はすごいなって思ってたよ。」

と言った。

 

誤解していたのは私だった。

勝手に「相手も私を苦手だろうから」って決めつけて苦手意識を持っていたのも私で。

そして真面目な私を認めてないのは誰よりも私自身なのだと気が付いた。

真面目ないい子ちゃんになりたかったわけではない。

でも気づいたらそうなっていた。

でもこんな自分は嫌いだってずっと思ってきたのだった。

 

世界は自分がみているように見える。

私の世界が優しくないのは私が私に優しくできなかったからだろう。

だから彼女の優しさや愛情をきちんと受け取ってこれなかった。

今は私は真っ直ぐに彼女を大好きだと言える。

そして真面目な私だってそれが私だもの、と少しずつ思えるようになった。

 

 

数年前、私はどん底にいたけれど、そのおかげで見えなかったものが少しづつ見えてきた。

自分と仲直りするたびに、周りの人の優しさを少しづつ受け取れるようになった。

 

ずっと変わらず私に与えてくれていた彼女の優しさは大きいな。

だからあんなに人に囲まれているんだろう。

 

 

久々に会ったのでお互いの近況をしゃべり続けて、気が付けば4時間たっていた。

今度は昼間からはしご酒をしようといって別れた。

20歳のころの私が見たらきっと驚くだろう。

その頃はお酒もほとんど飲めなかったしね。

 

変わることも、変わらないもなくて。

ほんとはずっと同じ。

見る角度が変わるだけ。

はしご酒、楽しみ。

 

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週末に別の友人と行った「りぼん展」

テンション上がってマグとノートを買う。