ふりかえり13
彼の話を一通り聴いて、襲ってきたのは彼への怒りよりも自分への責める声だった。
私がこんな身体じゃなければ。
私がもっとちゃんと彼に対応することができていれば。
彼は気にしなくていい、って言ってくれていたけど本当は嫌だったんだ。
だから他の子にそれを求めたんだ。
私はそれを与えられない。
私は女としてダメなんだ。
知りたくなかった、と思った。
知らなかったら幸せなのに。
知らないままで、彼を信頼していたままで、違う理由をつけて振って欲しかった。
こんな状態で一緒にいて欲しいって言われても、私はどうしたらいいんだろう。
もう私は女として終わってる。
私を好きになって愛してくれる人なんかいない。
こんな酷い言葉を私はずっと自分自身にかけ続けて来た気がする。