ふりかえり⑥
⑤の続き
もともと私は生理痛が重かった。
でもこの頃どんどん重くなった。
鎮痛剤も効かず、脂汗がでてくる。
朝礼の時に貧血で倒れたこともある。
そして何より性交痛が酷かった。
最中も耐えがたい痛みだけれど、終わった後も2時間くらい痛みが続いて、起き上がることも出来なかった。
そんな私を見て彼は
「こんな思いをさせてまでしなくてもいい。俺はそんな辛そうな私をみるのが辛い。無理しなくていいから。大丈夫だから。」と言ってくれた。
申し訳ない。ごめんなさい。
そう思うのと同時に、彼が私を大事に思ってくれているのがわかって、ますます彼を好きになった。
そして婦人科にいくと、子宮内膜症の疑いが強いと言われた。
命に別状は無いけれど、放っておくと不妊の原因にもなるとも説明された。
とりあえず鎮痛剤で痛みをコントロールしつつ低容量ピルを飲むことになった。
1番いいのは、妊娠出産することなんだけどね、そう言われたのが今でも忘れられない。
病院から帰って彼に伝えると
「仕事辞めたら?」って言われた。
彼はずっと私が仕事で精神的にヘトヘトになっていたのを知っていたから。
そして彼は休みが合わない事も会える時間が少ない事も本当は寂しかったと言った。
共働きの両親に育てられた彼は、家に誰かが待っていることにとても憧れがあって。
だから、結婚したら奥さんは専業主婦になって欲しいのだ、と言った。
「いきなり結婚は無理でも、とりあえず一緒に部屋を借りて住もう(※彼は実家)。生活費は俺が出すから。私は身体を優先させてしばらくのんびりして、慣れたら週に1〜2回の軽いバイトをしたらいいよ。」
そう言われた。
今ならその言葉に喜んで頷けるだろう。
でもその時の私は素直に喜べなかった。